なるほど「にんぎょ」というのは、人にとって天敵なのだと思った。
私と同じくらいの大きさの「人」。
それを喰らう生き物とは、一体どんな奴だろう。
きっと、とても恐ろしいに違いない。
「化けもん」とは恐ろしい生き物という意味のはずだ。
そう考え、ぞっとした。
私は「化けもん」の夢を何度も見てうなされた。
夢の中の「化けもん」は人に似ていて、なのにどこかが異なっていた。
夢の中の私は声を出して絶叫した。
とても怖い夢だった。
目覚めてみれば、夢の内容は随分あやふやだった。
それでも寝るのが怖かった。
夜、眠れなくなった私が川辺で見つけたのは、幻想的な屋形船だった。



