ある時を境に、魚が私の後を追い求めるようになった。


 私の近くで奇妙な泳ぎをする魚や、小競り合いを始める魚がうろちょろする。

 年がら年中何らかの魚が私に付きまとった。

 鬱陶しくて、腹立たしくて、お腹も空いていないのに魚を襲った。

 食べるのも嫌で捨てた。



 赤い血が帯のように流れて溶けた。



 それでも魚は私に付きまとった。