すると漁師たちはほっと顔を見合わせ、皆を代表して白い髭を蓄えた年長の漁師が尋ねる。 「そのぉ、この人魚、旦那が引き取るおつもりで?」 男はまたゆったり首を振った。 「いえ、この先の事はまだ考えておりません」 漁師らの目つきが一斉に気色ばむ。 「なら、貰っちまってもいいですかい?」 厳つい顔の漁師がギラリと尋ね、烏帽子を被った男は漁師一人一人をゆっくりと見回した。