夏生の表情が曇る。
「……え?」
すると、オレをおしのけて、ひなのちゃんが夏生の前に立った。
「……夏生、最低。」
夏生を冷たく睨みつけるひなのちゃんの視線。
「や…っ、ひなの誤解だよ?」
焦った夏生は苦笑いで弁解を始めた。
「どこが誤解なのか分かるように説明してよ!!」
今にも、夏生を殴りそうな勢いのひなのちゃん。
「―…オレは邪魔者だから、後は二人で解決してね☆」
傍観者のオレはそう言って、ふたりの前から走り去った。
何秒後かに遠くで「勇雅のバカー!!」と言う夏生の声が聞こえたけど。
.
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…