「えっ…瑛未たん!!」
ふたりがいなくなったのを見て、ひどく動揺しているゆい。
「―…瑛未たんっていつから高橋くんと友達だったの!?」
「……一応、昨日から。」
「一応って…じゃあ、あの噂は本当なの!?」
「…あの噂?」
「瑛未たんと高橋勇雅が付き合ってるって!!」
――…はい?
どっからそんな噂が?
「なんか、男嫌いの瑛未たんを高橋くんが落としたって聞いたけど……」
…落とされた覚えもないし、落ちた覚えもないんだけど!!
何でそんな噂が……
するとゆいが「……静かに!!」と口に人さし指を当てて、こっちを見る。
―…何?
不信に思いながらも私も息を殺して、耳を潜めた。
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