夏生の表情が女の子を落とす時専用の笑顔に切り替わった。
「―…オレ、勇雅の友達。」
そしてなぜか、オレの名前を使って自己紹介。
…そんなの見れば分かるだろ!!と本人に向かって突っ込みたくなってしまう。
案の定、福永瑛未は「……はぁ…」と怯えた表情。
外から見てても、?マークが瑛未ちゃんを取り囲んでいるのがよく分かる。
夏生はそれでもお構いなしに話を続けていた。
「―…瑛未ちゃん、オレともお友達になろ♪」
「……えっ?」
「だめ、かな?」
「…や、あの……」
「やったー♪ありがと瑛未ちゃん!よろしくー!!」
――…完全にアホだ。
福永瑛未はオロオロしている。
それに対して嬉しそうな夏生。
自分の世界に入り込んでて、周りが見えてなさすぎなんだっつーの。
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