私のクラスから比較的に遠い体育館にいつも以上に早く着いてしまった。


えっと……体育館裏って言ってたよね。


私は建物の影からそっと人がいないか覗いてみることにした。



……男の子の話し声?



「勇雅って、要領が超悪いから心配だったんだもん。」


相手の男の子は、めちゃくちゃバカにしたような口調で話す。


……喧嘩になるよぉ


そーっとバレないように2人を覗こうと身を乗り出した。



――その時



「うるせぇ!お前、絶対殺す!もう殺すからな!!」



大声に驚いた私は―…大きく体が揺れて、地面が近付く。



ひゃ……っ


覚悟して、固く目を閉じた―…



―――ドサッ


衝撃とともに体に走る痛み。


目の前を小さな葉っぱが何枚か舞ったことで気付く。


自分は植え込みに落ちてしまったんだと。




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