「知ってるっつーか…ラッキーだったね、勇雅!!」
「は?何で?」
夏生がめずらしく目を輝かせて食いついてくる。
…何でラッキー?
むしろ携帯間違えてアンラッキーなんすけど。
「福永瑛未ちゃんだろ!?あの男嫌いで有名な!!」
『瑛未たん大丈夫!?』
―…あぁ。
言われてみれば。
「…そんな名前だったかも。」
「勇雅、いーなぁ…可愛いよね!福永瑛未ちゃん♪」
オレをめちゃくちゃ羨ましそうな目で見る夏生。
―…夢見てるとこ悪いけど、オレにはひきつった顔しか思い出せねぇ。
「―…何?有名なの?」
「有名てか、超モテてんじゃん!本人が男嫌いだから彼氏はいないけどね。」
……すげー情報網。
でも、男嫌いなのか…
いいこと知ったかも。
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