電話口で『うーん』と唸っているような声を上げる高橋くん。


返答に困っているといきなり、閃いたように明るい声になった。



「オレは北高なんですけど―…そっちは?」



…え…北高?


うそ…まじで?


私と高橋くんって同じ高校ってことじゃん!



「―…あの、私も北高…」


「え、まじ!?すげー偶然じゃね?学年と名前教えて?」


「…あ…1年2組の福永瑛未、です。」


「オレも1年だよ!!クラスは5組だけど。タメだったんだねー」


5組の高橋くん……?


誰か全然わかんないけど、先輩とかじゃなくてとりあえずよかったぁ…


そう思いホッと胸をなでおろしていた時―…


「じゃあさ…福永さん、明日体育館裏で携帯取りかえない?」



………へ?




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