「―…笑った顔が可愛いくて。」
―…グサッ
「中身も女の子らしくて。」
―…グサッ
高橋くんの言葉が鋭い槍となって、私の心に突き刺さっていく。
―…あーあ…私、振られるんだなぁ。
どうせ振るんなら、もっとバッサリ振ってほしかったかも。
そんな1秒後を想像して、俯く私の目の前では高橋くんが話を続けていた。
「携帯がオレと同じ会社の同じ機種で。」
「……………?」
「植え込みに落ちたことがあって。」
「……高橋くん?…」
目の前の高橋くんは、私に優しく微笑んだ。
「1度勘違いしたら、止まらなくて。」
―…もしかして…
「男嫌いのくせに、男はオレだけ大丈夫で。」
「……高橋くん……」
「今、目の前にいる福永瑛未っていう子。」
―…目頭が熱い。
胸が熱くなって、何かが込み上げてくる。
込み上げてきたものは、目から雫となりポロリと溢れた。
「―…オレも瑛未が好きだよ。」
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