頭で考えるより、先に動いたオレの体。
気付くと、オレはふたりを追いかけていた。
そして追い付くとともに、福永瑛未を男から引き離す。
「邪魔。」
「……た、高橋くん…」
久しぶりに見た福永瑛未の表情は、驚きを隠せていない。
あー…
荒れるな、息。
走って来たのかよって思われたらダサいだろ…
「…お前、何してんの？」
またオレは、福永瑛未に対して冷たい言葉を吐いてしまった。
『お前』なんて言ったことないのに。
何で冷たくしちゃうんだろ。
…前は、普通に出来たのに。
もっと優しく出来たのに。
今では、何もかもがおかしい。
.
