「…じゃー私、帰るね。」
「おーまたなー」
帰って行くチカさんに手を振って見送る高橋くん。
そして家に入ろうとしたのか、いきなりこっちに振り返った。
―…やばい!!
パッと角に隠れたけど、ばっちり合ってしまった視線。
―…私って気付きませんように!!
「…瑛未ちゃん、何してるの?」
予想通りかけられた声。
…やっぱバレてるよねー(泣)
「…ストーカーとかじゃ全然ないから!」
いたたまれなくなった私は、そういってその場から走って逃げ出した。
「あ、おい…ちょっと待…」
後ろから私を呼ぶ高橋くんの大きな声がする。
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