「…勇雅?」
気付くと、心配そうな顔をした夏生がいつまにか横にいた。
「…何かあったー?」
「わっかんねぇ…」
「は?大丈夫?」
「大丈夫じゃねーよ…」
……ヤバい。
頭が足りないせいで、こんな状態のことを何て言っていいか全く分かんねぇ。
…自分で思ってる以上に、オレは相当なショック受けてんのかも。
女に『ばいばい』って言われてこんな気持ちになったの初めてだ。
どんな女も、振るのはいつもオレからで。
初めて受けるダメージ。
いつも歴代の女たちは、こんな感覚だったのか…
かなり痛ぇんだな。
…自分の身を持って知ってしまったよ。
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