「…はい。」


内心、複雑な気持ちで高橋くんに指輪を差し出す。



「…あ、ありがと。」


高橋くんはそれを笑顔で受け取ると、ポケットの中へ入れた。



―…どうしよう……


『彼女のもの?』って聞きたいけど聞けない…


『瑛未ちゃんには関係ない』って言われちゃいそうだし…



「……勇雅―!!」



高橋くんの名前を呼ぶ大きな声。


その数秒後、高橋くんにいきなり女の子が飛びついた。


…ふわふわの茶色い髪に小柄で可愛い女の子。


こんな可愛い子、いたんだ…




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