「…おい!!」


夏生がオレの耳元で叫ぶ。


鼓膜が裂けそうになる痛みを堪えながら、横目で夏生を見た。


「あ、いたんだ。」


「酷っ!でもどうだった?瑛未ちゃんとのデート。」


「あぁ…ね…」



…絶対あんなことしたなんて、コイツだけには言えない。


夏生に言ったら大騒ぎして、絶対噂になる。



「お前は?ひなのちゃんとどうなったの?」


「あー…平手打ち喰らったけど、なんとか上手くいった。」



……平手打ち…


ひなのちゃん、すげぇな。


そして夏生には、彼女に平手打ちされることに対してのプライドはないのか。




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