それから、いろいろなアトラクションに乗って適当に時間を潰していた。
―…するとあっという間に夕方。
「最後、観覧車乗る?」
「…ベタだな(笑)」
「じゃあ乗らない!!」
「嘘だって!!乗ろー♪」
オレは、福永瑛未の手を引いて歩く。
嫌がらないところを見ると、もう大丈夫なんだなと実感する。
……あ。
観覧車のチケット買ってねぇ。
「ちょっと待ってて。」
ベンチの前まで誘導して、福永瑛未から離れる。
「すぐ帰ってくるから、ここで待ってて。」
そのまま、オレは背を向けて歩き出した。
……いくら何でも、小学生じゃないし。
迷子になったりしないだろ。
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