「駄目だって知らない人の自転車乗っちゃ!おーろーしーてー!」



「ばーか。これ以上騒ぐと襲うよ?」


「/////変態ドエロ。」


「あー?ばれたー?しゃーねーな」


そういって西谷拓はどんどん自転車を飛ばす。なんなの?なんなのこいつ!



「ってかどこいくんだって!もう暗いよー?」



「はい、ついたー。ちょいまってろよ。」



え?ここコンビニじゃん。ここでなにすんだし。っていうかおなかすいたな。今何時だろ。っていうかっていうか何で私そんな素直にあいつと二ケツしてきちゃったんだろ。ぁぁー。もう!



そうぶつぶついいながら私は風でぶはぶはになった髪をとかす。高校生になって随分おしゃれに目覚めた。そんな気がする。私以外のみんなも。



「ぁい。」


「え?」


いつのまにかあいつは私の前に立っていてあったかいものを私に渡した。これは




「肉まん?」



「おまえさっきくいたいっつってただろ?」



まさか。



「ふーん。ま、いいとこあるじゃん。」


「ふはっ。最高のほめ言葉。」




西谷拓はそういって小さく笑った。うん。悪くない。おいしいよ。肉まん。




いいとこあるじゃん。ほんとに。意地悪のクセに。へんなの。




「ありがとう」



そういって私は一気に肉まんを食べ終えた。