その場にいた全員が固まる。


いや。玲ちゃんと遥以外が。


「あんたらちょっと、馴れ慣れしすぎるんじゃない!?」


そう言って怒る玲ちゃんをよそにわたしの心臓はドクドクとうるさい。


なんで、今?

今思い出しちゃうの?

その場の空気に耐えられなくて、わたしは立って、みんなに言う。

「ごめんね。ちょっと驚いちゃって。わたしちょっとお手洗いに・・・」


そう言ってわたしは屋上から逃げ出した。


着いたのは裏庭。

入学したときから、結構お世話になっている場所。


「はぁ。」


季節の花が咲いていて、すごくいい香り。

段々と気持ちが落ち着いてきたところで、玲ちゃんと遥がやってきた。


「大丈夫?」

優しい声でわたしに聞いてくれる遥は、やっぱり優しいんだと実感する。

玲ちゃんも心配そうにわたしを見てくれていて。

なんて恵まれているんだろうと、改めて実感した。