自分で立てたら今頃、病院行ってるわよ。 だけど、喋るのも疲れた。 私は首を左右に軽く振って 立てない、と示す。 「俺が運ぶ」 宮杉は私を背負って病院へと走っていた。 遠のく意識のなか、私の頭のなかには やはり あの疑問しか浮かばなかった。 どうしてあの公園を通ったの? 今日は一度も学校に来なかったくせに。 … 私は宮杉の背中の揺れを感じながら意思を失った。