-凪side- 教室を出てから私はどこに 行こうか悩んでいた。 ここと言って行きたいところもないし まず、行こうとも思わない。 強いて言うなら家に帰りたい。 入学式なんて面倒で下らない。 式だけサボって授業を出るつもりだから 最低でも二時間は潰さないとダメだ。 「はあ … 」 深い溜め息を吐くと、一人の男子が 私に声をかけてきた。 「凪ちゃん。」 名前を呼ばれ前を見ると、そこには 一人のヤンキー … いや、不良が居た。