空にはいつでも

「瑠璃~!急にどうしたの?」

「新学期スタートパーティーだよ!」

優君が私たちの会話を聞いてはは、って笑う。
恋はいつもこの笑顔を幸せそうにみつめる。

(...。)

顔に出さないように、精一杯の笑顔を作る。
「じゃあ、行こっか!」

そういってみんなを進める。

すると潤が恋の腕をとって
ズンズン前に進んでいく。
ちょっと迷惑そうな困ったような顔をしていた。

恋が先に言って一人になった優君。

「優君!なんかあれ、ラブラブしちゃって~、私たちもしよっかあ~!」

「はは、瑠璃ちゃんて面白いよね」

冗談じゃないのに、、
優君はいつもこうやって。
私の気持ち何にも知らないくせに...。

そういって、私たちはそれぞれ別々の部屋に入った...


「優くーん、何歌うの?」

潤が恋のこと強引に引っ張って行ってくれたおかげで
別々の部屋に入ることができた。

(こんなチャンス二度とないかも...。)


「うーん、俺は、、、聞くかな?」

「え~歌わないの~?歌おうよ~!」

恋が潤君と二人で別の部屋にいるのに
優君は態度が全然変わらない。

(もしかして、そんなに好きじゃないのかな?)

それから私が3曲連続で歌って
ちょっと、、、いや大分強引に優君にも歌ってもらった。

すごく優しい声だった。

(恋はずるいよ...。)

なんだか悲しくなって、涙が出てしまった。

「え?!瑠璃ちゃんどうしたの?」

「...ごめん...優君の歌が、、なんか、、、感動しちゃって、、、。」


よしよし っていって背中を撫でてくれる。
本当にこの人は、優しくて、馬鹿だ。
そんな優君がやっぱりどうしても

ほしい...。