「おい!橋本!起きろ!」
くすくすと教室に笑い声が充満した。
「新学期早々寝てんじゃねーぞ!」
「す、すみません...。」
やってしまった...。
昨日よく眠れなかったせいで
授業中に寝てしまった...。
やっと授業が終わって、優が迎えに来た。
「恋ー、あれなんか眠そうだね」
「うぅ...。」
「恋ってばね!授業中ねてたんだよー!」
「ちょっと瑠璃!!」
まじか、はははって優は笑う。
そんな笑顔に、またみとれてしまう。
「優くん、今日告白された?」
...え?
「え、いや、うん。なんで知ってるの??」
「ええ!!!優告白されたの!?誰に!?」
「あの、1組の可愛い女の子だよ~!名前はなんだっけ?たしか...」
「まりあちゃんだっけ?」
優が名前を憶えてた。
私も瑠璃も思い出せなかったのに...。
(当然か...。)
今日告白されたのに覚えてないほうがおかしいよね...。
私考えすぎだなー。
「で、優くん、返事は?」
「そんなの、きまってるよ。断ったよ。」
きまってるよって...。
やっぱり私は考えすぎだ!
「そりゃそうだよね~!優くんは恋のものだもんね~!」
「瑠璃ってば!!」
へへ、って瑠璃はまた
悲しそうに笑う。
「瑠璃って、優のこと好きなの?」

