空にはいつでも

優に急いで電話を掛けたけど、
何回かけても出てくれなかった。
メールも送った。
だけど返信は一通も来なかった。

（もう...いやだ....）

好きでもない人に無理やりキスされて、
殴られて、
大好きな人には無視されて。

（私が何をしたっていうの？）

涙がぼろぼろと溢れだして、
私はそのまま眠っていた。






「ん...。」

いつものアラームの音で目が覚めた。

（あ、寝ちゃってたんだ、私）

携帯に目をやると一通のメールが来ていた。

優からだった。
正直期待した。
昨日はゴメンとか、、、

”今日迎えに行けない。ごめんな”

たったの一文だけ。

昨日のことを思い出すと
また涙があふれ出してきた。




重い体に鞭を打って
学校へ行く準備を始めた。


（今日、絶対優と話すんだから。）

ゆうのこと大好きだから、
なにがあっても、、、

誤解を解きたい。


顔を洗って、家を出た。
朝ごはん食べなさいと言われたけど
食べれる気がしなかった。
そんな私を見てお母さんは察してくれたのか
何も聞かずにいってらっしゃいっていってくれた。

そんなささいな優しさでも、泣きそうになった。

いつもより早い登校。
周りに人はあまりいなくて、なんだかいい天気で。
気持ちいい...。

なにもかもうまくいく。
そんな気がした。