生徒会室まで来なさい。



バタバタと席についたところで、丸山先生が教室に入ってきた。
あぶない、ギリギリセーフ。

なんとなく瀧澤の方をチラ見したところ、うっかり目があってしまった。
彼の眼鏡の奥の瞳が、柔和に微笑む。

ま、大丈夫だよね?
彼と一緒に生徒会をやるだなんて、そんな笑えない悲劇は起こらないよね?
そうだよ、私なんかに投票する人いないもん。
きっと、他の候補者の子が当選するハズ!

そうして自分を納得させたところで、ちょうど先生が板書を始めた。
私は下手に目立って先生に当てられないよう、慌ててノートを開いて内容を写した。