「よっしゃ!じゃ、教室戻ろう!」
「亜紀、ただじゃ置かないからね!?」
亜紀は私がペンを置くのを見て、さっとガラスドアに向き直った。
するとドアの番人たる坂田がドアを開け、執事のように「どうぞ」と手で促してみせた。
「「「まいどありー!!」」」
私がドアから出ると、村人A、村人B、村人Cは揃って敬礼をして意味不明な言葉を投げかけてきた。
「ちょっと、『まいどあり』って!騙された感ハンパないんだけど!」
「いいから行くよ沙奈江!じゃーね、高田、岡田、塚田!坂田もね!」
村人ABCもとい選挙管理委員たちは、苗字までもが連帯感に満ちていた。

