「……ってー」
瀧澤の声が至近距離で聞こえて、ぎょっとする。
衝撃に怯えて固く閉じていた瞼を、そっと持ち上げる。
視界には肌色が広がっていた。
瀧澤の首筋だった。
「ひえ……っ」
落ち着いて見てみると、私は瀧澤の体の上に完全に乗っかってしまっていた。
胸も、腰も、脚も、瀧澤に触れて体重を預けてしまっていた。
慌てて手を床について、体を離そうとするが、それは阻まれた。
瀧澤が私の首に手を回してきて、起き上がることを許さなかった。
「お前…何してくれてんだよ…」
十数センチの顔の距離で、瀧澤がそう凄む。
眼鏡がちょっとずれている。
「ちょっ、離してよ!」
私が無理やり起きようとしても、瀧澤がぐっと腕に力をこめれば、それは叶わなかった。
「おおーい、すごい音したけど大丈夫かー?」
廊下から先生の声がする。
まずい、この状況を見られたら、絶対に怪しまれる!!

