衝撃の発言をもたらしたのは、ドアの番人・坂田くんだった。
彼は塚田さんとは対象に、平然としていた。
私の鼓動はバクバクと急に激しくなってきた。
一気に頭が混乱してくる。
「ちょ、辞退ってどういうこと!?」
「どういうことって、そういうことだよ」
「何それ!!なんでそれ言ってくれないの!?」
「え?だって言う必要ないでしょ?」
「必要ありまくりでしょ!!私、別に本当に立候補したかったわけじゃないもん!
他に候補者が居るっていうから、単なるサクラとして立候補しただけなのに!!」
私がそうまくし立てている間も、塚田さんはオロオロとしていた。
「む、ムラムラごめん!騙したわけじゃないの!」
「何言ってんの!完全に詐欺じゃん!あと、ムラムラはやめて!!」
言っているうちに、だんだんと怒りが増してきた。
騙された!
完全に、こいつらに騙された!!

