「悪かった、エイトが無理言ってみてぇで」
「いえいえ、こちらこそ。大事なエイトさんにお怪我をさしてしまって申し訳ありません」
俺はTorico事務所に来ていた。
手土産を片手に訪れた理由は、エイトが死を意識して殺しが出来なくなった、と聞いたからだ。
そんな面白そうなネタ、確認せずにはいられない。
机を挟んだ向かい側に座るのはToricoのリーダーのボスことシズヤ。
本名、倉刈 静夜(クラカリ シズヤ)。年45。
紫の髪にサングラス。顔には大きな傷跡。
こいつの情報はかなりシークレット。
全てを知るのは俺くらいで、名前ですら謎。
俺の持つ情報に軽く億は超える。