ざわめき合う路地裏。

静かに歩く一人の少年は顔が隠れるほど深くフードを被っていた。



集団リンチを受けていた男が少年に向かって助けを求める。


「た、助けて…くれ」



ズボンの裾を握った手を容赦なく蹴飛ばすと鼻で笑った。


「うるせえ。触んな」

「…っ!」


リンチしていた側はそれを笑った。
少年はそちらも一喝すると腰に手を当て笑っていた男を蹴りつけた。



「グハッ!」

「な…!テメェ、なにす…」