「では、私の勘違い、だと?」 「そ、そういう訳じゃ…」 合わない目をひたすら見ているとスと立ち上がる隣の少女。 「…お宅の息子さん、出して下さい」 そうして少し緊張した声で言った。 きっと、彼らが怖いのだろう。 …いや、彼らの反応が怖いのだ。 「…なんのことだ」 「組長さーん。騙そうなんて良い度胸まだ持ってたんですかー」