私と翔兄は公園に遊びに行った。


翔兄がボールを飛ばしてしまい、私はそのボールを取りに行った。


その時、道路に出てしまい車にひかれそうになった。


ひかれる!そう思って目を瞑ると後ろから誰かに押され、私は倒れた。


そのおかげでひかれなかったが、代わりに私を押して助けた翔兄がひかれてしまった。


翔兄の赤い血の色と匂いが私を狂わせる。


「か、翔兄?ねぇねぇ、翔兄~。」


嫌だよ、嫌だ。


翔兄死なないで?私は死んでもいいから。


お願い、神様。翔兄を殺さないで?


「翔兄のバカァー。私なんて助けなくても良かったのに。」


そう言ったとき、少しだけ翔兄が動いた気がした。


「…は、る?無、事か?」


「翔兄!…うぅ~、翔兄~」


「バァーカ、俺は死なねぇよ?」


「だって、血が…こんなに沢山……」


そう言うと翔兄は笑顔で答えてくれた。