「いいですか、姫。姫はまだ高校生なのですよ。勉強することが1番の仕事のはず。それなのに、どこの馬の骨かもわからない男子と寝食を共にするなど」 馬の骨って樋口さん……。 「学業がおろそかになるのは目に見えているでしょう」 「そんなことは──」 「ともかく、姫は私が連れて帰ります」 え、ちょ、ちょっと!!まっ── 「待ってください」 そう言ったのは私ではなく和希くんの方だった。