「4月からルームシェアをしています」


和希くんの言葉に樋口さんの眉がピクリと動いた。


「ルームシェア?言いたいことはたくさんありますが、まず、本当にそれだけの関係ですか?」


「いえ、陽菜さんと……付き合っています」


陽菜さんと付き合っています……います……います……

感動しすぎて、鐘のように何度も響く言葉の余韻に酔っている暇もなく──


「なんと不純な!!高校生の男女が1つ屋根の下で!!」


「「……」」


や、やっぱりこうなったか。

十分に予想できた展開だったが、私たちは早口でまくし立てる樋口さんを見つめることしかできなかった。