「いやー、夕日綺麗だなって思ったんだよ」 「本当...綺麗な夕日ね」 香奈は少し眩しそうに目を細めた 赤く染まっていく校庭 それさえも感傷的に思えちゃう 「...なんて、私がごまかされるとでも思ったかっ!」 バシッと私の頭に振ってきた長年ソフトボールで鍛え上げられた腕 「叩かないでよっ、痛いっ!...もう、ひど」 ひどいって言おうとしたのに私を見据える香奈の顔が切なそうで最後のほうは声にならなかった