「由紀乃…。なにその、美味しい話…。」
「花奏、どこが美味しいのよ…。数年ぶりに会った幼馴染と暮らすんだよ?」
「いいじゃない?基樹さんだっけ?イケメンだし。」
まだ、生暖かい風が吹く中で由紀乃と、親友の相園 花奏 は屋上で雑談をしていた。
放課後には開放される屋上。
ちらほらと生徒が集まる。
「いやいやいや、イケメンとかはどうでもいいの。」
「じゃあ、なに?」
「あの家は、私のテリトリーなんだよ?いくら幼馴染でも、赤の他人じゃん?そこに、侵入されるのは、ちょっと気が引けるってゆーか…。」
「それなら、いっそのことお兄さんと思っちゃえば?」
「…む、むりだよっ!!」
由紀乃はフェンスにもたれていた体を起こして、花奏に向かい会った。
焦って、顔を真っ赤にする由紀乃を横目に花奏は呆れて言う。
「…ふーん。なら慣れるしかないわね。」
「…やっぱりかぁ…」
由紀乃は花奏の返事に肩を落とす。
