「おお。やればできるんだな、お前も。」
基樹は感心したように席につく。そして、テーブルの上の料理たちを見回す。
「どやー!ロールキャベツは得意中の得意です!」
「まじかよー。俺ロールキャベツ好きなんだけど」
基樹はそう言うと、目を輝かせて由紀乃を見た。
「お前、いい嫁になれるぞ!」
それだけ言うと、再びロールキャベツに目を写した。基樹にとっては深い意味もない言葉。しかし、その言葉のせいで由紀乃の顔はどんどん紅潮していく。
「っ!!そ、それは基兄限定でしょ!?」
無責任な言葉に歯を立てる。
しかし、基樹はキョトンとしていた。
「いや、ロールキャベツ作れるなんて相当だぞ?みんな大好きだろ?ロールキャベツ。」
あたりまえ。そんな顔で手を合わせてから、ロールキャベツをかぶりつく。
「うまー!毎日ロールキャベツでいいぞ!」
ここに来てから初めてみる基樹の最高の笑顔。
「なんだろ。これ……」
「ん?」
「私、ロールキャベツに負けた感。」
基樹の手が止まる。
「あ、いや、違う。その、あれだよ。」
「なに?」
「ロールキャベツ作れる由紀乃が凄いってこと」
「訳のわからないフォローなので、50点」
「ありがとうございます。」
