tender dragon Ⅲ


「いいよ美波、俺待ってるから遊んで来て。そこ、座ってるから」

公園のベンチを指差して言った希龍くんは、2人の男の子の頭を撫でて歩いて行ってしまった。

…デート中だったのに…

あたし1人で落ち込んでると、そんなことお構い無しにあたしの手を引いて行く男の子たち。


「姉ちゃん名前は?」

「川原美波だよ。君たちは?」

「美波!おれコウ!」

「おれはね、ヨウタ!」

…コウ君と、ヨウタ君。

ヨウタって言ったら、もうあの葉太しか思い出せない。

希龍くんも聞こえていたのか、名前を聞いてクスクス笑ってた。


「美波!サッカーするぞ!」

「うん、ちょっとだけね」

小学生2人に少しだけ付き合ってあげようと、軽く運動するつもりだった。