強引だけど、優しいキス。 いつもよりずっとずっと長かった。 一旦唇が離れたかと思うと 「あんまり可愛い顔しないで」 なんて言って、また唇を塞ぐ。 あぁ、もう死んじゃいそう。 希龍くんのせいで、さっきから心臓が早く動いて治まらないんだよ。 乱れる呼吸。 息が苦しくて、涙が出た。 こう何度もキスをしていると、希龍くんの唇の柔らかい感触を覚えてしまった。 それでも相変わらず、ドキドキする。 ―チリン… 鈴の音が、部屋に響いた。