tender dragon Ⅲ


強引だけど、優しいキス。

いつもよりずっとずっと長かった。


一旦唇が離れたかと思うと

「あんまり可愛い顔しないで」

なんて言って、また唇を塞ぐ。


あぁ、もう死んじゃいそう。

希龍くんのせいで、さっきから心臓が早く動いて治まらないんだよ。


乱れる呼吸。

息が苦しくて、涙が出た。

こう何度もキスをしていると、希龍くんの唇の柔らかい感触を覚えてしまった。

それでも相変わらず、ドキドキする。


―チリン…

鈴の音が、部屋に響いた。