「えっ、まだしてないの?」

「ちょっ、声大きいよっ」

学校終わりの安田さんの家には、あたしと芽衣と遼太くんと蒼空くんがいた。

何でこんな話になったのかは覚えてないけど、あたしの苦手な話であることに変わりはない。


「付き合って何ヶ月だっけ?」

蒼空くんまでこんな平然とした顔してるんだもん。

「えっと…、5ヶ月だけど」

次の記念日で半年。

そんな雰囲気になったことは何度かあるけど、その先にいったことは一度もない。


「5ヶ月って、すげぇな希龍さん。俺だったら絶対無理だけどなー」

「何で?あたし、てっきりもう済ませちゃってるんだと思ってたのに」

もう、このカップル何なの…

やっぱり、5ヶ月もキスから先がないってやばいことなのかな?


「まぁ、その辺は人それぞれだと思う……って言ってあげたいところなんだけどさ、男子高校生には酷なんじゃない?」

あ、蒼空くんまでそんなこと…