tender dragon Ⅲ


希龍くんには叶わない。

結局彼の思った通りになっちゃうんだから。

「言う!から、ストップ!」

ピタッと動きを止めた希龍くんは、あたしの手を引いて起こしてくれた。


「何でバイトしようと思ったの?」

単刀直入に聞いてきたから、もう答えるしか道はないんだと察する。

「……希龍くん、もうすぐ誕生日でしょ?」

「あー、うん。」

「だから、自分で稼いだお金でプレゼント買ってあげたいなって思ったの。」

あーあ、言っちゃった。


「なーんだ、俺のためか」

クスッと笑った彼は、いつもみたいに優しく頭をポンッと撫でる。

「…言ったら希龍くん、しなくていいって言うと思ったから…」