「唇噛まないでね。」 「分かってるよー…」 慌てて下を向いたあたしに、希龍くんはからかうように言う。 分かってる、なんて言ったけど、言われなきゃほんとに噛んでた。癖なんだもん。 「お前ら何なの。」 「葉太さん、口悪いですよ。」 2人の声が後ろから聞こえる。 きっとこの状況のことを言ってるんだろう。 「賽銭投げておみくじでも引いて帰ろう。とりあえず、お前らは離れなさい。」 安田さんにポンッと頭を撫でられて、希龍くんと離れる。 「そうですね、早く帰りましょう。」