tender dragon Ⅲ


「唇噛まないでね。」

「分かってるよー…」

慌てて下を向いたあたしに、希龍くんはからかうように言う。

分かってる、なんて言ったけど、言われなきゃほんとに噛んでた。癖なんだもん。


「お前ら何なの。」

「葉太さん、口悪いですよ。」

2人の声が後ろから聞こえる。

きっとこの状況のことを言ってるんだろう。


「賽銭投げておみくじでも引いて帰ろう。とりあえず、お前らは離れなさい。」

安田さんにポンッと頭を撫でられて、希龍くんと離れる。

「そうですね、早く帰りましょう。」