あたしが視線をそらすと、希龍くんはあたしの手をキュッと握る。
そのうち指が絡まって、まるで逃がさないとでも言うかのようにガッチリと握られてしまった。
「別に、何でもないよ」
「ふーん、そっか」
案外あっさり納得してくれたから、何だか拍子抜けしてしまった。
……なんて思ってたのが甘くて。
「ヨウタから聞いたんだ?」
「え!」
どうしてか彼には、言ってないのにこうして見破られてしまう。
「分かりやすいなー。あんなに顔赤くされたら気づかないわけないよ」
…彼が鋭いっていうのもあるけど、あたしが分かりやすいのも原因らしい。
「まぁ、別にいいけど。だって事実しか言ってないし。」
「事実って…」
「美波は俺にとって世界で一番大切な女の子。今もこれからもね。」



