tender dragon Ⅲ


さっき聞いたことが頭の中でぐるぐる回って離れない。

顔が赤いかも。

「ヨウタ、どれがいい?」

「おれはこれ!」

ヨウタが指差した炭酸飲料を渡すと、あたしにもどっちがいい?と聞いてくる。


「じゃあ、こっち」

「ん、はい」

コウくんがヨウタくんの隣に、希龍くんがあたしの隣に座った。

ベンチがギシリと音を立てる。


「美波、今なんじ?」

カーディガンの裾を引っ張ると、そう聞いてあたしの携帯を勝手に弄る。

「うわ、もう5時だ!」

「おれ帰んなきゃ!」

携帯で時間を確認した2人は、慌てたように残りのジュースを飲み干す。

先に飲み終わったヨウタくんはまだ飲んでないコウくんを急かすように立ち上がって空き缶を捨てに行く。