*春side*




「ねぇ…春…キスしてぇ…」




甘ったるい声で俺に
べたべた触ってくる女。




「あぁ…」




俺はため息のような返事を
して適当にキスをした。




「もっと…もっと
深いの…してぇ…」




うるせぇ…つまんねぇ…




「帰る」




「えぇっなんでぇ?!
もっと一緒にいたいのぉ」




「帰りたくないならずっとここにいろ」




そう吐き捨てて俺は店を出る。




「ま、待ってぇ春!」