泣いて
泣いて
泣いて

思った。



自分が間違ってる
自分が我が儘言ってる

謝らなくちゃいけない
話、聞かなきゃいけない


そう思った。



だけど、何かがひっかかる。
「彼女なんていない」
その言葉が胸を締め付ける。

それだけ納得できない。


そして、矢代さんと亜優の関係もつかめない。

なんで抱き合っていたの?


その疑問があたしの闇に変わっていく。



苦しい。




そんな時、


ふと思った。




コーヒーが飲みたい。

あの喫茶店のコーヒーを。

あの人の笑顔が見たい。

落ち着くあの場所で、あの指定席で。



もう、ほぼ無意識に。


あたしはメールを送っていた。





<会いたい>




会いたい


―――――――――アユミちゃん。