あたし達の目の前に広がる、たくさんの可愛いクッキー。

ハートに、星に、クマに、花…。


『すごい、ね。こんな可愛いの、できたんだ、ね。』

「ほとんど菜喜のおかげだけどね」


そう。

菜喜が意外と料理上手のイイ女で、あたしと笑莉と菜喜がワーワーギャーギャーしてる中もくもくと作業を進めていた。


「じゃ、ラッピングしないとね」

「うん」


かわいい袋に入れて、リボンを結ぶ。


あたしは亜優を想って。

純香は島崎先輩を想って。

笑莉は俊介君を想って。

菜喜は…分かんないけど…。



「……できたっ」

『可愛いねッ!』

「…うん、よしっ!」



さぁ―――――――――



明日はこのクッキー片手に

乙女の勝負の日。