「じゃぁね」
『うん、またね』
その後まったりとした時間を過ごしたあたし達は、暗くなってきたので別れた。
友紀に戻り、チャリをこぎ出した瞬間に…
不意に、亜優の顔を思い出した。
「友紀」
彼の声が頭の中で響いた。
「ユウキくん」
アユミちゃんの声も響く。
なんだろう。
二人を天秤にかけている気がする。
アユミちゃんといる時は感じない罪悪感を、亜優といる時たまに感じるのはなぜだろう…?
アユミちゃんと会うのは楽しい。
でもアユミちゃんは友達じゃない。
友達とは違う、何か。
亜優は彼。
大切な彼氏。
大好きな彼氏。
…だよね。