「ユウキくん」

『…アユミちゃん』



いつもの喫茶店前で。

彼女はあたしの前にやってきた。



約束をした土曜日。

今日、二人で会っていた。


『中入ろうか』

「うん」

寒かった。

とりあえず中に入った。



『クリスマスが終わったと思ったら、もうすぐお正月だね』

「だね」

『俺っち月曜日が修了式。そっから冬休み』

自然と「俺」と口から出るのが…自分怖い。

「へー!こっちも同じだよ」

『そうなんだ!』

「うん、昨日にやれやーって話」

あははっ、てアユミちゃんは笑った。


『…アユミちゃん』

「ん?」

『この前付き合ってくれて、ありがとね』

「ゆったじゃん、あたしも行きたかったんだしお礼なんてイイってば」

『あと、コレ。プレゼント』

赤い袋を取り出す。

「……………ええええ!?」

『な!なに、そんなに驚く?』

「い、いや…急激過ぎて…中、見ていい?」

『うん』

ガザゴゾと、中から取り出すアユミちゃん。

「…わ、やばい、すっごい素敵…」

ネックレスをとりだして、感激してる。

そんなアユミちゃんを見てこっちも嬉しくなってきた。

『つけたげる』

そう言ってあたしは、アユミちゃんにネックレスをつけた。



「ありがとう」

そう言って笑ったアユミちゃんは、ネックレスがとても似合っていた。