「で、どうだったのよ」

朝、学校に着くなり純香に捕まる。

『べ、別になんもなかったよ』

「えー、そうなの?つまんないの」

『うん、本当に』



あの後二人で眠りについてしまい、起きたらもうすっかり乾いたあたしの服に着替えて、家に帰っただけ。

お母さんに事情聴取されたけど、なんにもないって言っておいた。

体にはキスマークみたいに痕みたいなもの、残ってないし。

よかったよかった。



「あっ、友紀ちゃん、それ可愛いね!」

純香とあたしの席で話していた時、ちょうどやってきた杏梨があたしのバレッダを見て言った。

『え、あ…うん、ありがとっ』

「え~っ、なにそれなにそれ、プレゼント?亜優君から?」

純香がニヤニヤしながらそういう。

『う、うん』


今朝、このバレッダをあたしがつけているのを見た亜優は、あたしに耳を見せてきた。

そこにはあげたピアス。


お互いにプレゼントつけてるね、と笑った。