ピンピロピロピロピロピロピロ

「なんかなってるよ?携帯?」

『うんっ、あ…』

「なになに、誰?」

『内緒の友達。』

「何それーっ」

純香はアハハっと笑う。


内緒の友達とは…アユミちゃんだ。

あの後からもアユミちゃんと連絡をとってよく会ってる。

デート的な事をやっているけど、そもそも実際女同士だしね!

アユミちゃんはあたしと同じ高校1年生だ。

もし同じ高校だったらバレてしまうとヒヤヒヤしたが、アユミちゃんから「何校ですか?」とか聞かれてないからお互い答えてない。

それでも楽しいから別にいい。

ていうかお互い知らないことなんていっぱいあるし。

『アユミ』って名前と、年と、学年しかしらない。

それでも楽しいからいいんだ、別に。


ちなみにアユミちゃんの事は純香達には言ってない。

そもそもあたしはアユミちゃんと会う時は『ユウキ』で行ってる。

あたしの1つ上の兄…悟-satoru-の服をコッソリ借りたりして。

ちなみにウィッグは「似合ってるからあげるよ」と純香から貰った。

アレ以来もユウキになってるとか知られたくないし。

笑われるし絶対。